結婚式

  • ブックマークサービスに追加»
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに追加
  • livedoorクリップへ追加
  • Googleブックマークへ追加
  • niftyクリップへ追加
  • fc2ブックマークへ追加

体が不自由なお父様の精一杯の祝福

「バージンロードは、一人で歩きます。」

最初、そういわれていた新婦さん。聞くと、何とご両親が挙式に参加されないというのです。このお二人は結婚式をチャペルで二人きりで挙げて、その後は二次会のみをすると言われていました。

「理由をお伺いしてもいい?」

聞くと、新郎のご両親は元気で普通のご両親。しかし、新婦のお父様が事故で半身不随になってしまい、頭もおかしくなってしまったと言うのです。相手のご両親に気を使わせるし、何より

「お父さんの、よだれをたらしている姿を、誰にも見せたくない。」

と言われました。後日、新婦さんだけに来てもらい、再度お話を聞きました。すると、お父様が事故にあわれたのはほんの数年前。彼女の中では、元気な頃のお父さんを想うとやりきれないのだそうです。大好きなお父さん。けれど、お父さんの姿を誰にも見せたくない、恥ずかしい。葛藤が彼女の中で続いていました。

「お父さんが大好きなのね?」

「はい・・・」

「じゃあ、お父様を連れてこれる場所で、結婚式をしましょう。」

「でも・・・」

「お父様、あなたとバージンロードを歩きたかったと想うわ。きっと。」

そう言うと、「迷惑になりませんか?」と彼女は聞くのです。「大丈夫よ。」と答えると、彼女は私の手を握って「お願いします。」と言いました。本当は彼女自身もお父さんとバージンロードを歩きたかったのでしょう。晴れ晴れとした笑顔で準備が始まりました。

まず、お父様の介護センターから近い会場を探し出し、そこから介護タクシーで移動してきてもらうように手配。チャペル内では、お父様の車椅子をお母様に押して貰い、三人でご入場されることになりました。

そして当日。新婦は当初、「父はもう、私の事をわからないかもしれない。」と言っていらっしゃいました。挙式リハーサルの間も、ずっと新婦を見ないで、壁のほうばかりを向いているお父様。しかし、本番になってチャペルにオルガンの音がこだまし、聖歌隊が歌い始めるとお父様がとたんに「アーアー」と声を出し始めたのです。

本当は動かない手も、体をゆらして拍手をしようとしています。お父様の体に障らないよう、挙式はゆっくりとした進行で約1時間もかけて行われました。その間、お父様は疲れているはずなのに、ずっと体を揺らし続けていました。それが、お父様が娘にできる精一杯の『祝福』だったのです。

新婦様は「両親をよんで良かった。」と涙を流して言われました。「お父さん、私のこと覚えてくれてる・・・」それが本当に嬉しかったのです。特別な演出は何もありません。けれど、お父様の普段動かない手が動き、お父様の娘への想いが、結婚式に奇跡をもたらしました。これが本当の結婚式だと、私は今でも思っています

スポンサード リンク
?結婚式コンテンツ一覧
結婚式関連用語集» 結婚式関連用語集TOP
顔合わせ・結納関連用語集
婚約指輪・結婚指輪関連用語集
式場選び関連用語集
衣裳関連用語集
婚礼写真・婚礼装花関連用語集
婚礼美容関連用語集
挙式関連用語集
披露宴関連用語集
その他関連用語集
[↑]ページの先頭へ

運営者・お問い合わせ  プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.